まばたき

母の背丈

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つい先刻まで、実家にいた。
ここのところ、とんと御無沙汰をしていた。
実家といっても車で10分、15分の距離である。
最近、母親にあうと少し気になる事がある。
少し前までは、親戚の話だったり、世間話しだったりだったのだが、
最近、私の幼少の頃の思い出話の割合が増えている気がしてならない。
なぜか、話しの流れでそうなる事が多い。
今日も私が風邪をひいた時の話しを懐かしそうに話していた。
母の話は、よくそんな事憶えているものだと、感心するような事が多い。
全くといっていいほど、身に憶えがないことが多い。
今日も私が夕食をとっていない事を話しの流れで知ると、
『おいしいなめこがあるんだよ、なめこ汁飲むかい?』と
いったところから、私が風邪を引いて、子供の頃、
母になめこ汁をねだった事を話しだした。
『あんときは今みたいに年柄年中なめこがある時じゃないのに、、
おかあさん、、なめこ汁がのみたい、、なめこ汁がのみたい、、っていって、、
あたしが、今はなめこの季節じゃないんだよ、だからないんだよっていったら
あんた、なんていったと思う、、、。』
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『おかあさん、、缶詰っていうのがあるんだよって、、あんたいうんだよ。』
私は苦笑い。
母はそんな話しをしながらなめこ汁を作ってくれた。
いつも、私が実家に行くときは何か、用があって母から
呼ばれる事が多い。仕事が忙しい時など、
私が少々面倒くさがるそぶりを見せると、深夜でもいいから
来いという。そしてどこそこでなんとかの物産展でいいのが、
あったからとおみやげをくれるのだ。
そして今日も手にあまる程のおみやげを用意してくれていた。
今日は母に呼び出された訳ではなく、、、、、
今日は母の誕生日なのだ。
帰り際、私の車まで一緒に歩きながら、、
『そういえば、、今日は私の誕生日だったんだね〜。』
などと、のんきに言う。そして
『あんたも身体には気をつけるんだよ』と、、、、。
私は少し、驚いた。
母の背丈はこんなに小さかっただろうか?
そんな事を思った時、母が小さく咳き込んだ。
『ホントに気をつけるんだよ』、、と。
その時、不覚にもはじめて、なめこ汁の意味がわかった。
『おふくろも、、気、、つけてな、、。』
気のきいたセリフが浮かんでこない。
これから、、たまには電話くらいするようにしよう。
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by mabatakishot | 2007-05-31 02:20 | in the room